「GS美神 極楽大作戦!!」 第5巻 (1) 懐かしマンガレビュー

子どもになってしまった美神を連れて、悪魔パイパーに果敢に挑む横島とおキヌ。
シリーズ前期を代表する傑作長編ついに登場。
連載1周年を迎え、人気もストーリーもますます盛り上がる第5巻。
表紙アイテムは霊視ゴーグル

GS(ゴーストスイーパー)美神極楽大作戦!! (5) (少年サンデーコミックス)

• 作者: 椎名 高志
• 出版社/メーカー: 小学館
• 発売日: 1992/12
• メディア: 新書

リポート1　魔女たちの集い!!

六道家の豪邸に集まった美神とエミ。冥子と3人で降霊会を開く。
3人が呼び出そうとしているのは、古代日本をおさめたヤマタイ国の女王ヒミコの魂。
強力な魔力を持つ彼女の降霊は、これまで誰も成功したこともないという。
儀式に必要な3つのアイテムのうち、最後のひとつが冥子の家に代々伝わっていて・・・

今回は徹底して女性しか出てこない話。
なので横島は影も形もない。
冥子の父親がカセットテープで声のみ登場。
この親にしてこの子あり、の六道夫妻。

ちなみにおキヌは美神についてまわってます。


★今回の非常識一家

　「ヤマタイ国の秘宝を手に入れるのよ～。それなりの危険は覚悟しなきゃ～」
　「ここはヤマタイ国じゃなくて、おたくの家でしょーがっ!!」

地下室へ続く通路。
作動した罠であやうくぶった切られそうになったエミでした。



リポート2　何かが道をやってくる!!　（その1）

シリーズ屈指の人気を誇る名作、悪魔パイパー編。
横島・おキヌと子ども美神の7週にわたる大活劇。

ある日、横島が出勤すると、なんと事務所が荒らされており、美神によく似た小さな女の子がいた。
それはなんと、子どもになってしまった美神令子その人だった。
とりあえず唐巣の教会へ連れていく横島とおキヌだが、唐巣にも原因がわからない。
肝心の美神も遊園地に行きたいと駄々をこねるばかり。
すると、泣きわめく美神の口から「パイパー」という名前が・・・

7週続く長編エピソードの第1回は、緊張感と濃密なギャグで埋めつくされた傑作。
連載時は冒頭カラーページで期待も大きいのがわかる。

何といっても、駄々をこねたり泣きわめいたりする美神の子どもっぷりが最高にかわいい。
それでいて、まさに美神本人だと納得できるこのセリフ。
　「おキヌちゃんとバカよこちま!!」


★今回のよっぽどヒドイ目に会ってる人

　「この世界　まーたいてーのことはなんでもアリだが・・・　信じられんなーー!!　子供の頃の美神くんがこんなに可愛かったなんて・・・」

子どもになってしまった美神を見た唐巣先生の第一声。
今回先生もかなりとばしてます。



リポート3　何かが道をやってくる!!　（その2）

美神を子どもにしてしまったのは、国連が賞金をかけるほどの強敵、悪魔パイパーだった。
教会を襲ったパイパーに唐巣も子どもにされてしまい、ピートが戦っている間に美神を連れて逃げる横島とおキヌ。
遊園地へ行くと言ってきかない美神のために、とにかく近所の遊園地へ向かう。
しかし、そこでも何をしたらいいのかわからず、遊ぶうちに時間だけが過ぎていく。
そして、ピートをも子どもにしたパイパーにこの場所を知られてしまう。

逃げようとする横島だが、美神はまたも遊園地へ行くという。
わけがわからない横島だが、そこでおキヌがあることに気づく。
だが、そうこうしている間についにパイパーがやってきて・・・。

パイパーに一太刀浴びせる子ども美神が、それまでのガキっぷりと打って変わって、普段の美神を彷彿とさせるのがまたいい。
で、このときに使った猫のぬいぐるみは、実は遊園地のクレーンゲームでさりげなく取っていたという、うまい構成。


★今回の三つ子の魂百まで

　「ひとさらいーっ!!　ゆーかいまーっ!!　へんしつしゃーっ!!」

遊園地へどーしても行きたい美神、横島に抱きかかえられながら街中で絶叫。
やってきた警官を前に横島もあわてて翻意すると、機嫌が直った美神がその警官に向かって

　「バーカ　おまわりー」

もちろん猛ダッシュの横島でした。

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