「GS美神 極楽大作戦!!」 第13巻 (5) 懐かしマンガレビュー

人質となってしまった美神を助けるために、再度メドーサのもとへと急ぐ横島たち。
美神に対する思いが高まったとき、横島に新たなパワーが?

GS(ゴーストスイーパー)美神極楽大作戦!! (13) (少年サンデーコミックス)

• 作者: 椎名 高志
• 出版社/メーカー: 小学館
• 発売日: 1994/07
• メディア: コミック

リポート9　香港編<6>　男たちの挽歌!!

美神を救うべく、メドーサのアジトへと向かう横島たち。
行く手を阻む番犬ケルベロスを横島の機転で倒して一息ついたのも束の間、勘九郎が現れた。
横島をかばったピートが・・・

霊的攻撃が全く効かないケルベロスを石でドツく横島。
ピートの言うとおり、美神ゆずりの裏ワザだけど、まだまだ素人だからこその逆転の発想。
これでまた雪之丞の勘違いが勘違いでなくなっていく。


★今回の怖い人

　「えっ、あ、いや、そーじゃなくて・・・」
　「そーじゃなくて・・・!?」（怒）

美神さえやられてしまう相手と戦いに行くことにビビる横島。
「死にたくない」と悩んでるところを、「美神さんを心配してるんですね」とピートに言われて思わずポロっと。
そして、とーっても怖い顔で怒るおキヌ。
確かにユーレイだけあって本気で怒ると怖そうではあるけど。



リポート10　香港編<7>　走れ、横島!!

勘九郎の放った剣から横島をかばって大けがをしてしまうピート。
バンパイアハーフのために致命傷にはならなかったが、先へ進むことはできなくなってしまう。
そして勘九郎の不意を突いて、雪之丞が横島ゆずりのサイキックソーサーで勘九郎の右腕を切り落とす。
雪之丞は、土角結界を解く鍵となる勘九郎の右腕と、小竜姫が変化したツノを横島に託して、因縁の勘九郎との戦いに挑む。
もちろん、言われるまでもなくさっさと先を急ぐ横島だったが・・・

メドーサから横島のことをボーイフレンドと言われてムキになる美神さん。
さらに「嬉しそうね」と指摘されてしまいます。
「なんで嬉しそーなのよっ!!　誰が嬉しそーなのよっ!!　いつ嬉しそーなのよっ!!　何時何分何曜日っ!?」
ほとんど子どもですな。
明神山でもそーだったけど。
とはいえ、美神が横島に対して持ち始めた微妙な感情が描写された最初のシーンかな?
ちょっと赤くなって「あのバカ」という美神がいいね。


★今回の叱咤する人

　（男のコでしょっ!?）

一人（おキヌもいるけど）で美神のもとへ向かうものの、大勢のゾンビに囲まれてパニックになりかけた横島の脳裏に浮かんだ美神の姿と声。
ここで大事なのは、この美神の姿は決して回想じゃなくって、これまでの美神との付き合いの中から、こんなときに美神ならこういうんじゃないかって横島が思ったってこと。
そして、おそらく、その想像は美神自身の本心を正しく反映してる。

横島にとって、美神は憧れであり、自分を叱咤激励して導いてくれる人。
そんな美神に一歩でも近づきたい、力になりたい、少しでも頼りにされるような存在になりたい。
そして、その可能性はないと自覚しつつも、もしなれるなら美神を守れるような男になりたい。
だからこそ、美神のピンチに遭遇する度に霊能力が高まっていく。
そんな2人の絆が象徴的に描かれた、長い作品中でもいちばん好きなシーンのひとつ。

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